#ヘルプマークお伝え作戦
こんにちは
しっかり者の娘(9歳・女の子)と
脳腫瘍サバイバーの息子(7歳・男の子)の
母noritakeです。
2019年に息子の脳腫瘍が発覚し、2022年やっと念願の地元の小学校への入学が決まりました。
病気や障がいがあるといろんな制限がありますが、子どもの場合は成長に伴い入園や就学問題は地域や行政との相談の繰り返しで、時間も労力もかかりますね。
うちも治療後の2020年は「前例がない」との一言でなかなか社会復帰できませんでした。
それでもこの数年間で必死で伝えれば聞いて下さる人がちゃんといて、そのおかげで諦めず伝え続ければ伝わるということも身をもって経験しました。
#ヘルプマークお伝え作戦
ヘルプマークは2012年に東京都が作成し、富山県でも2018年から導入されているそうです。
私がヘルプマークを知ったのは2019年、息子の一回目の東京での治療の時です。
術後初めての外出許可が出た時、いつも病室の窓から見ていた公園に息子と一緒に行きました。最初は病気になる前に戻れたようで嬉しくて嬉しくて…だけど、30分もしないうちに息子はぐったりしてしまい、抱えて病院に戻り応急処置をした時の怖さを覚えています。そのことを見舞いに来てくれた東京の友人に話すと「これ、知ってる?」と持ってきてくれたのが、ヘルプマークでした。
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ヘルプマークは「外見からは援助や配慮を必要としていることが分かりづらい人が着用することにより周囲に支援を必要としていることを知らせるマーク」と説明書きがあります。
自分たちにはすっかり当たり前のヘルプマークですが、実際ヘルプマークを知っている人がいなければ、ヘルプマークを付けても意味がありません。
ヘルプマークの周知の必要性を痛感した出来事
息子は脳腫瘍の後遺症がある事、視覚障害がある事などは外見から全く分かりません。
そのため就学が決まった時から通学練習を始め、視覚に障害のあることを地元の人に挨拶ついでにお伝えし、毎回違う旗持ちの人に注意をお願いしてはいたのですが…
先日、少し目を離したすきに友だちとサッサと先に行ってしまい、信号無視をしてしまったことがありました。息子の視力と視野では信号の色が見えづらく、母として信号や交差点は一番注意していたことです。友だちは健常児ですが、そこは新一年生ですもの。楽しくて注意不足になっても仕方ありません。そして息子と言えば、目が不自由になってからは周囲の動きに合わせる癖がついているので、何も考えずにつられて渡ってしまったそうです。
それ以来、子どもたちに信号は「息子はお姉ちゃんと一緒に渡る」「お姉ちゃんは渡る前に息子に声をかける」というルールを決めました。
そして母はヘルプマークとリーフレットを持って「ヘルプマークお伝え作戦」を始めたのですが、ほとんどの方の反応は「知らなかった」「初めて知った」です。
かく言う私自身も息子が病気になり、友人から教えて貰うまで知りませんでした。
交差点でお伝えした時は「それならもっと親がしっかり見てなきゃ」とか「一人歩きさせないように」という自己責任との言葉もあり反省しましたが、実は困っていても我慢していた人も多く
・妊娠安定期前でまだ周囲に懐妊告知をしていなくて不安な人。
・人に迷惑をかけたくないからと、外出を控えている人。
・家族が障がいを持っていて、いざという時が心配だった人。
・「うちもヘルプマークを付けていいのかな?」と言われる方も老若男女問わずいらっしゃいました。
「みえないからできないこと」はたくさんあるけれど、
「みえないからこそできること」もたくさんある。
ヨシタケシンスケさんの「みえるとかみえないとか」という絵本で見つけた言葉です。
この絵本では、目の不自由さをくすっと笑える表現で描かれかつ、大切なことに気づかせてくれます。
どんなに大切でも、見ようとしなければ見えない…
それに大切な事ってみんなそれぞれ違うから互いに理解しあうコト、そして互いに理解しあうためには伝えるコトや知るコトから始まるのかなと思いながら読みました。
本来ならば、特別なマークがなくても困っている人がいたら当たり前に声を掛け合えれば良いのだけど、ちょっと声をかけるだけでも勇気がいります。
だから、「ヘルプを必要とする側」にとっても「ヘルプをする側」にとっても、ヘルプマークの存在を理解していると、思いやりある社会が自然と広がると思うのです。
何かをお伝えしたりお願いしたりするにはパワーが必要で、それなりの勇気(勢い?)や覚悟、自分の事だけでなく相手の立場への理解や配慮も必要で、正直めげるコトこともあります。
だけど「わかったよ」とか「ほかの人にも伝えるね」「周知が広がるといいね」とか言って頂くたびに、目頭が熱くなりまた頑張ろうと思えるのです。
何度転んでも立ち上がれば、子どもも親も強くなる!毎日が試行錯誤。
読んで頂き、ありがとうございました♬