息子が小児がんになりまして。最終回

〜退院、そして助け合いは順番〜

こんにちは.
のり(8歳・女の子)たけ(6歳・男の子)の母、🎗noritake🎗です。
早いもので今回で10回目の投稿…
こんな機会を頂けたことに感謝感謝です。
そこで突然ですが、切りのいい今回で最終回です。

前回までのあらすじ。(前回までの話しはコチラ)
男の子は4歳の時に突然、脳腫瘍が発覚しました。
今回は、退院までのお話しです。

男の子は徐々に、落ち着きを取り戻しました。
手術以外の化学治療は行わず、ひたすら普段の生活に戻れるようリハビリと、その後一生続く薬の調整の日々でした。
入院中、一番心強かったのは同じ手術をした1つ年上のK君の存在です。

K君には授乳中の弟がいたので、日中はお母さん、夜はお父さん、朝から午前中は看護師さんと過ごしました。
やはり長期入院となると、家族にも多くの負担があります。

お互いの体調が整ってきた頃、やっと交流できるようになり、それからはほとんどの時間を一緒に過ごしました。
子ども達も笑顔が増えたし、母親同士も気持ちが少し楽になりました。

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男の子は目がほとんど見えなくなりましたが、K君は地元のこども病院で早い段階で発覚したため、腫瘍が小さく視覚障害はないそうです。
男の子達はオシッコのたびに検査があり、その検査に2回連続でひっかかると痛〜い注射をしなければなりません。
この注射、普通の注射より痛いらしく泣かない日はありません。

ある日、まだK君ママが来る前の事です。

K君は注射がイヤで看護師さんから逃げ出し、ロビーの机の下に隠れてしまいました。
それを見た男の子は、看護師さんからK君が見えないように机の前で座り込みました。
男の子はK君を守ろうとしたのです (ToT)/~~~ 
看護師さんがわざと気づかなかったふりをして通り過ぎた後、2人はしばらく机の下で過ごしました。
そんな2人を看護師さんとお母さんは、こっそり見守りました。
それから数分後、子ども同士どう励まし合ったのか、またいつもの恐竜遊びをして笑っていました。
そしてK君ママが来ると、K君は泣きながらも注射を頑張りました💉

💛子ども同士っていいな、大事だなと。
💛やっぱりママが側にいるって大切だなと。
K君の退院が先に決まった時、おめでとうと淋しいが混同して親子で大泣きしてしまいました。
それから数日後、男の子も無事退院できました。
見守って下さった方々のおかげです。

https://www.dmhcj.or.jp/house/index.html

治療中、リハビリを兼ねて
国立成育医療研究センターの近くのマクドナルドハウスを訪問しました。
というのも、息子の入院していた病院は個室で1日なんと4万近く((+_+))
もちろん減免はききますが、かなりの経済的負担でしたから・・・

訪問時「ハウスを利用する時は食事はリビングで」と説明を受けました。
それは、母親は子どもの治療に専念するあまり、自分のことは二の次で食事も疎かになり、引きこもりがちになるからだそうです。だから母親同士が食事を共にする事で、寄り添い支え合うのだそうです。
その時の言葉で、とても心に残ってる言葉があります。

「助け合いは順番なんですよ。今は自分が助けて貰う番で、いつか自分達が誰かを助ける番もきますから。」

この言葉が、noritakeの原点かもしれません。

それまで私は人に頼るのが苦手で、自分がなんとかしなきゃと必死だったし、息子の病気は自分のせいだと思っていたので、人に助けて貰うなど考えた事はありませんでした。

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あれから2年。
今も「もっと早く気づけたら」と後悔の念は消えません。
多分、一生消せないと思います。

だけど、息子の闘病経験から学んだコトもあります。
それは、子ども達は全身で闘い、親は全霊で闘う。
親子で全身全霊で病と闘うというコトです。
そして、全力で生きようとする家族を支援してくれる心強い存在があるというコトです。
つらい時、苦しい時、きっと助けてくれる人はいます。ひとりではありません。

これからは、私たち親子が助けて頂いた分の、恩返しをする番です。
二年前に比べ、おかげさまで息子も元気になり娘も成長しましました。


親として、サバイバーとして、どこまでできるかわからないけれど
できる時に、できるコトを・・・  
必要な人に、必要なモノを・・・
いろんな子が笑顔になれる、お手伝いをしたいと思います。

これで男の子の闘病中のお話しは、おしまいです。
あれから2年、男の子は再発なくお姉ちゃんと元気に過ごしています。
お母さんは子ども達が元気に過ごせるコトを、ずっと祈り続けてます。

読んで頂き、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします。


@noritake.noritake

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