母親の母親

こんにちは。お年頃な娘(9歳)と、脳腫瘍サバイバーの息子(6歳)母、noritakeです。

コロナでおうち時間が増えて、ますます家族の大切さを身に染みる今日この頃です。
最近、に似てきたと思います。そして私も最近、にますます似てきたと言われます。

先日からグッとくる出会いが多かったので、今回は三転びめでなく番外編です。

・初めての孫に障害があると告げられた、現役キャリアウーマンのTさん。
・小児がんについて聞きに来られた、銀髪のAさん。
・家族に遺伝性の難病があると知った日から、お参りを欠かさないSさん。
・闘病付添い中の娘に代わって孫の面倒を見ている、アウトドア派のHさん。
・産まれてすぐに手術し、まだ一度も孫に会えていないKさん。

彼女たちの共通点は「ハンデっこママ」ではなくて、「ママの母親」いわゆる「ハンデっこのおばあちゃん」です。みなさんイベントでお会いした方々です。は彼女たちに会うまで、私自身の母の気持ちを考えた事がなかったように思います。

彼女たちは口を揃えたように
「一番辛いのは孫本人で、親である娘なんですが、私も事実を受け入れるだけで辛くて仕方ありません。代わってやりたくても代わってやれないし、見てるだけで何もしてやれません。」
といった事を仰いました。
静かに話す彼女たちを見て、私は母親の苦悩を共有する「母親の母親の存在」のありがたさに気づき、一緒に泣いてしまいました。


 息子の「左目が見えてない可能性がある」と指摘された事を私のに話した時、は「ごめんね、ごめんね」と突然泣き出してしまいました。はその時「なんでお母さんが謝るのよ!悪いのはでしょ!」と強く言ってしまった事を覚えています。ごめんなさい、もいっぱいいっぱいだったんです。「泣きたいのはなのに…」と思ってしまったのです。

 実は、劣性遺伝による難病の視覚障害者なのです。以前からその疾患が遺伝しないかと心配していたは、に「視覚異常がある=隔世遺伝」だと思い込んだようです。そのため息子の視覚障害は脳腫瘍によるもので遺伝ではないとわかっても、やはり自分を責め続けたそうです。でもの難病も決してのせいではありません。
 また、私の父は息子が脳腫瘍と診断される、ちょうど一年前に癌で他界しています。にしてみれば頼りの夫を癌で亡くした矢先、が脳腫瘍になることはかなりの傷心だったそうです。

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 でも、やっぱり私のも猪突猛進型です。
東京で息子の術後が芳しくない事を知ると、視覚障害ゆえほとんど外出してなかったが、なんと姉に頼んで新幹線でを連れて来たのです。自分の娘の前ではなんとかいられましたが、の前では声を殺しながらもただ泣き続けました。
 診断からたった数日で瘦せこけたを見て、娘である私の前では「大丈夫、大丈夫」と背を摩ってくれましたが、家では泣きっぱなしだったそうです。
それでも私たちが入院中、はわずかな視力でもビデオ通話できるように、と一緒にsiriもLINEも使えるように頑張ってくれました。そして「食べれるものでいい、ちゃんと食べなさい。あなたはお母さんなんだから」といろんな食料を毎週のように病院に送ってくれました。息子の事に必死で自分の事など気にもしていない母親としての私を守ってくれたのは、間違いなくでした。

 私は、「母親の母親」である彼女たちに出会ったおかげで、自分が我が子を大切に想うように、自分も大切に育てて貰った事を思い出しました。
 息子が病気とわかった時、健康に産んでやれなかった事、辛い思いをさせる事、息子に対しても家族に対しても申し訳ないと、深い罪悪感を感じました。でも、私と同じくらい悲しみ苦しんでいたのです。

 今、私は母の娘として生まれて良かったと思っています。もちろん喧嘩もするし意見が合わない事もあるけど、それでもやっぱり母の娘で良かったと思うし、高齢になった母をこれからは介護で親孝行したいなと思います。

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≪追伸≫
 私は、2021年3月から県内の小児がん家族で結成された「CCCT小児がんのコト親の会」として活動をしています。「CCCT」は「Cheer for Child Cancer Toyama」の略称で、小児がんの子どもや家族が笑顔になる願いが込められています。
 新聞でCCCTの活動を知り連絡を下さった女性がいます。彼女は長年に渡り母子推進委員として子育てママを支援し、引退された今も応援し続けて下さっているそうです。見ず知らずの彼女からの「よくがんばってるね、これからもがんばってね」との連絡に電話口で言葉にならないくらい、とてもとても励まされました。

ハンデがあってもなくても、子育てはママだけじゃない。
絶賛子育て中は、いっぱいいっぱいになってしまうこともあります。
だけど、マイノリティなママ仲間はもちろん、私たちにも母親がいて、先輩ハンデっこママさん達がいて、地域にも子どもを見守ってくれる人たちや、母親を応援してくれる人達がいます。

「子育てや母親は1人じゃない。」と気付かせてくれた出会いに感謝です。
いつか、私も子どもたちに「お母さんの子で良かった」と心から思って貰えたらと思います。

https://www.instagram.com/ccc_toyama/

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