息子が小児がんになりまして。vol.2 〜突然始まった入院と手術。そしてクリスマス〜
こんにちは。
のり(7歳・女の子)たけ(5歳・男の子)の母、noritakeです。
今回は、前回の「始まりの話」の、続きのお話。
(前回の記事はコチラ)
戸惑いの緊急手術。そして入院。
男の子は病気がわかって数日後、急速に体力が衰え緊急処置が必要になりました。
富山では症例が少なく、セカンドオピニオンでゴッドハンドによる執刀を希望し、東京へ行きました。
病院に着くとすぐ「ご両親は部屋の外で待っててください」と言われるがまま、病室の前で待機…。
病室の扉が閉まり数分後、男の子の大きな叫び声が聞こえました。
もう歩く力も残ってなかったはずなのに、どこにこんな大きな声を出す力があったのか…。
お母さんは病室の前で、気が気ではありません。
そう、この病院は小児病棟ではないゴッドハンド専用の脳外科。
腕は確かでも、子供の扱いに慣れていなかったのです。
お母さんはたまらず病室へ入ると、男の子はお医者さんや看護師さん達に抑えられ、サイズの合わないぶかぶかの手術着に大人用のオムツ、包帯でぐるぐる巻きの腕、涙でぐちゃぐちゃの顔で叫んでいます。
看護師さんは「暴れると危ないので」と言いました。
でも、普段の男の子は注射なんかに負けない強い子です。
こんなに泣くなんて、よっぽど怖かったはずです。
お母さんは怒りに似た気持ちで「息子と一緒にいさせて下さい」とお医者さんにお願いしました。
そして男の子には「もう絶対一人で怖い想いはさせんから。」と約束し、着替えも注射も麻酔も移動も「大丈夫、一緒におるから」と抱っこしました。
とうにオッパイ離れしてた男の子ですが、その後はがっちり、お母さんのオッパイから手を離そうとしません。その間にも男の子の体には、たくさんのチューブや機械が繋がれていきます。
そして手術室までの移動も抱っこのまま。
男の子が麻酔で眠り、お母さんの手で手術台に乗せるまで…ずっと一緒です。
「大丈夫、大丈夫、大丈夫」と言いながら…。
母は強し、って本当ですね。
まさか、自分がお医者様に物申すなんて…。
息子には「大丈夫」なんて言いながら、自分も怖くて震えっぱなしだったんですけどね。
最初は難を示されたものの、主治医と看護師長の理解ある対応のおかげで、無事緊急手術を終える事ができました。
その後も親子の願いが通じ、病院側は患者への適切な配慮=いわゆるインクルーシブな対応をして下さいました。
今はただただ、当時の医療関係者に感謝の気持ちでいっぱいです。
子どもたちにとってのクリスマスプレゼントとは…
またまた前置きが長くなってしまいましたが、もうすぐクリスマスですね。
でも今年のクリスマスも、治療のため病院で過ごす子達がたくさんいます。
一番欲しいプレゼントは「お家に帰ること」とサンタさんに願いながら。
退院して一年、とある縁で「がんの子どもを守る会」(以下CCAJ)の方とお会いできました。
CCAJは、小児がんになった子や家族を支える公益財団法人です。
そしてCCAJが毎年主催している行事の一つ、
♡★クリスマスを病院で過ごす子達にプレゼントを★♡
例年ならば、募金活動で得た資金を元にプレゼントを買い、それを入院中の子達に配っていたようですが、今年はコロナの影響で対面での募金活動は禁止。
そこでnoritakeとしても、何ができるか相談していたところ、提案があったのが絵本
。
そう、子供達の大好きな絵本!noritakeチャリティー第二弾は、これに決めました。
絵本なら動ける子も、動けない子も楽しめる。好きな時に好きなように、1人でも誰とでも楽しめる…。
当たり前の事だけど入院中だからこそ、その当たり前の楽しみがあるっていいなと思いました。
さらにnoritake親子の大好きな、地元ハンドボールチームのアランマーレさんの好意で、絵本には選手全員からの直筆応援メッセージつきのサインも頂きました!
(今回はコロナや免疫の低い子達への配慮から、子供たちにプレゼントを直接届けることはできず、看護師さんにお渡ししましたよ。)
子供も大人も楽しみにしているクリスマス。
入院してる子達もみんな、楽しくクリスマスを過ごせますように。
たった十数冊の絵本で病気が治る訳ではないけど、
少しでもいい、入院生活を乗り切る笑顔に繋がりますように。
ハッピークリスマス。
がんの子どもを守る会
http://www.ccaj-found.or.jp/about/
アランマーレ
https://www.aranmare.jp/handball/